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help リーダーに追加 RSS 「赤穂浪士の討ち入り」事件を当時の人々はどう見ていたか?

<<   作成日時 : 2008/11/20 10:58   >>

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 「四十七士はいつ見てもいいわ」

 「そうね、こないだもテレビで見たけど、泣けちゃった」

 「また長谷川和夫の演ずる大石がよかったんだけど他の人でもいい」


 などと、小さい頃おばさんがたが話し合っているのを、時々耳にした。

 私は長谷川和夫なんて、知らないけれど。

 私は、いつものことだが、こういった忠臣蔵に関する同情的な話を聞くたびに、アメリカの文化人類学者ルース・ベネディクト女史の「菊と刀」の中の文句を思い出す。

 女史は日本人を分析してこう書いている。

 「西洋人は因襲に叛旗をひるがえして幸福を獲得することを強さの証拠と考える。ところが日本人の見解に従えば、強者とは個人的な幸福を度外視して義務を全うする人間である」と。



 ところで、このような私的感想はさておき、今の日本人の中には忠臣蔵の映画やテレビを観て感動のあまり涙をぽろぽろこぼす人と、また逆に「なんてバカバカしいことだ!」とはき出すようなセリフをはいてソッポを向く人とがいるようである。が、それはともかく、いったい当時の人々は、どうあの事件を見ていたのだろうか?ちょっと調べてみるのもむだではないだろう。

 

  刀傷事件直後の赤穂

 元禄十三年(1700年)といえば、朝野内匠頭長矩(たくみのかみながのり)が殿中で吉良上野介義央(きらこうずけのすけよしなか)に斬りつけた刀傷事件があった年。

 この年の三月一八日の夕方、お江戸で起こった大事件の早飛脚が赤穂城へ着いた。それから次々へと・・・。そして「切腹おおせつけられる」、「弟の大学様は閉門」、「御一族は遠慮申しつけられる」、「江戸の上屋敷はお取り上げ」。
 そして赤穂城では大石良雄を議長に連日緊急会議。

 「城を枕に討ち死にしよう」というもの、「吉良義央を殺して仇討をしようという」もの、

 これは当時の武士の常識だが、「そんなことをしてもつまらない。われわれには家族がいるのだ。生命も惜しい。このさい解散手当でもいただいて、それぞれこれからの暮らしのことを考えよう」という、現代流の考えをそれとなくはくもの、

 まさにお城の中は蜂の巣をつついたみたい。


 だが、この城主の不幸な事件を聞いた赤穂の庶民は、歴史書によると、

 「殿様が変わったら、こんどこそ税金が安くなるだろう」

 とよろこんだという。そういえば史家によっては赤穂五万石の領主浅野長矩は、気の短いお坊ちゃん大名で、政治的知性の乏しい凡庸な男だった、と書いている。
 


   討ち入り前京都都民の声

 大石良雄が城を枕に討ち死にもせず、自暴自棄的な放蕩の日々を送っていたとき、京都の都民の間には、次のような歌がはやったという。

  赤穂浪人ではのうてあほう浪人、大石かるく張りぬきの石

 こういう流行歌から考えて想像できるのだが、当時の世論は、赤穂の浪人はきっといつかは仇をうつだろう、少なくともうつべきである、それが武士というものじゃないか、それにしてもあの大石は何をしているんだ、という期待感と焦燥感―つまり「敵討」という戦国的な風習が、すくなくとも京の都のような都市住民の間では、観念的に美化されていたことが察せられるのである。


  討ち入り事件後

 赤穂浪士四六人(四七士)というのは、このほかに一味に加わったが、大石良雄の命令で安芸の長矩の弟=大学のところへ討ち入りの報告に行った足軽の寺坂吉衛門をくわえるから)の仇討ご、幕府は浪人らを分けて、その身柄を細川、久松、毛利、水野の四家に預けていたが、この四家では、放免、遠島、自刃(じじん)の三とおりを準備していた。が、世間の人々は、このうち放免か、あるいはせいぜい遠島ぐらいだろうに予想するものが多かったという。
 ところが、結果は、きわめてきびしく「切腹」と出たから世人は驚いた。

  忠孝の二字をば虫がくいにけり世を逆さまにさばく老中

 これは、いまに残る当時の落書きの一つだが、この一首によってもわかるように、当時の人々の圧倒的多数は彼らの死を惜しんだのだ。
 思えば当然のことであろう。
 なぜなら[敵討]行為が上述のごとく観念的に美化されて考えられていたことにあわせて、義理人情を重んじる日本人特有の封建的民族性格と、また吉良上野介のような意地わるい高位の人物に対する反感が、下級武士の間のみならず、一般庶民のあいだにも広く知れ渡っていたからである。



  その措置に悩む幕府

 また幕府は幕府で四六人の措置に苦心したようだ。なぜかというと、今まで「敵討」を武士の精華とする、現代流にいえば文教政策をとってきた半面、共同謀議のうえ徒党を組んで高官を殺すという、当時の封建秩序を大っぴらに破壊する非合法行為が、表向きどうしても容認できなかったからだ。

 そこで結局、当時の学者=荻生徂徠(おぎゅうそらい)の法理論を、時の権力者柳沢吉保が支持、浪人らを罪人として「打ち首」にはせず「切腹」と決めたわけである。



  当時の学者らの態度

 浪士らの討ち入り成功後、まず幕府の御用学者=林信篤(のぶあつ)はこの挙をたたえ、さらに室鳩巣(むろきゅうそう)は、討ち入りの翌年「赤穂義人録」を書いて、その行動を中心義士としてほめそやした。

 ところがここに、討ち入り事件後、世をあげて四六人の行動を支持賞讃する世論のなかにあって、敢然「彼らは間違っている」、と主張した学者が三人あった。荻生徂徠、太宰春台(だざいしゅんだい)、佐藤直方がそれである。
 まず徂徠は「赤穂の士は義を知らず、その吉良士(きらし)を殺すは、すなわち山鹿氏の兵法なり」と断じ、春台は「先ず赤穂浪人が敵討の謀が熟する前に、老いぼれの吉良が死んでしまったらどうか。・・・・彼らの名誉(?)も偶然のもので、何もたいしたことではない。・・・赤穂浪士のなすべき最上の策は、赤穂城に立てこもって城を枕に討死することであった。・・・・次善の策として彼らは直ちに江戸へ来て吉良を攻めるべきであった。

(ところがそういうこともせず)卑怯にも夜討をして強盗のように押し入って吉良を殺した。
その場合に自殺すればよいのに・・・・幕府に訴えた。・・・と思うに、かりに生命を助けられたらどこかの大名に高級で就職しようという魂胆だったと思われても仕方があるまい・・・・」と痛烈にこきおろした。

 しかし、当時の赤穂浪人の討ち入り事件に対する世論は、すでに書いたように、この事件を「快挙」として受け取り、かつ浪人らの死を限りなく惜しむものが圧倒的に多かったようである。最も、そういう庶民感情に拍車を加えたのは、近松門左衛門がこの事件を脚色して「碁盤太平記」を書いたり、竹内出雲が「仮名手本忠臣蔵」を書いて、演じたからだが―。

 しかしそれにしても、事件当時は当然のこととしても、以来300年も経って時代もすっかり変わった今日でもなおかつ、冒頭に書いたように「四七士はいつ見てもいいわね」という、われわれ多くの日本人の意識はどういうものだろうか。もっとも、或いは「当時の人って、あんな無理までして君臣の義理を重んじなければならなかったのかと思うと、同情しちゃうのよ。あの人たちも時代の犠牲者ね」というような意味で、言っているのかもしれないが―。


 いうまでもなく、今日では四七士の討ち入りみたいなことをすれば、まず世人からヤクザの殴りこみと思われ、即座にひっ捕らえられ、警察のブタバコに入れられ、おそらく死刑囚の汚名をきねばならぬことだろう。


                                                       Sammy-P

★サミーのつれづれ日記1

 今の時代もかなり不景気風が吹いて、就職浪人が増えていますね。そんな方にお勧めです。
 昔と今とは違うけど赤穂浪人たちのほとんどは、討ち入りに参加せず、再就職したようです。
 今なら当然そうだよね。
  どこかの企業があなたをほしがっているのです。浅野匠のような主人ではなく自分をわかってくれる主人を見つけるのが当世風かな?いやそれは今も昔もかわりはありませんよ。





★サミーのつれづれ日記2

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